バレンタインデーチョコレートも3Dプリント

3Dプリンターの活用方法の一つとして食品を出力するフード3Dプリンターがあります。水・砂糖・食品用着色料・チョコレートなどの食材から立体出力するものです。

まだ開発中のものではありますが、混合食品成分(ジャガイモ・米などの穀物、果物、野菜)からなるペースト材料を使い分けてプリントされた食材に、レーザー照射して加熱調理するタイプのフード3Dプリンタもあります。材料押出堆積焼成法と言ったところでしょうか。

フード3Dプリンタは出力物の意匠としての美しさ・デザイン性だけではなく、混合食品を扱うことで食品としての栄養バランスを再現する事ができるので、健康維持・管理の面から医療・介護スポーツ業界などの分野での活用が期待されているようです。また、廃棄食材問題の解決策の一つとして食材の再利用に繋げようとする動きもあるようで、社会的な意義を含めて期待される分野でもあります。

チョコレートの詰め合わせ

2月14日はバレンタインデーということで、様々なメディアでチョコレート特集を目にする機会が増えますが、手作りに想いを込める女性も多いと思います。市販のチョコレートを溶かし混ぜて型に流し込むことで一応は手作りチョコの完成です。

溶けやすく固まりやすいチョコレートの特性は熱溶解積層方式の3Dプリンターの材料として向いており、「mycusini」のような安価なモデルも登場しています(ヨーロッパ、ニュージーランド、オーストラリアのみ)。食品を取り扱う以上、食品衛生法など各国の法令の違いによるハードルがあるものの、3Dプリント技術に触れる機会として教育現場などに導入してみるのも良いのではないでしょうか。

手作りと言えるかは別として、バレンタインチョコがフード3Dプリンターで出力された個性的なデザインなものになる時代が来る、もしくはすでに来ているのかもしれません。

まあ、何と言いますか、手間の掛かった手作りチョコよりも最高級チョコレートの方がうれしいですけれども。